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食品安全システムの形骸化!

「食品安全システムは導入したけど成果がでない」
「ルールをつくっても守られない」
「書類は整えたのに現場が動かない」

そんな経験はありませんか?

この“形だけの管理”が起きる背景は、現状維持に固執する抵抗勢力が存在することがひとつの要因と考えられます。

今回は、抵抗勢力が強い工場で進めた改善についてご紹介します。


【事例】
従業員130名、手作業と機械が混在するハイブリッド型のスイーツ工場。食品安全システム(外部認証)を取得していましたが、現場は職人気質が強く、変化を嫌う傾向にありました。外部認証の取得・維持は事務局が主導し、現場の代わりに要求事項へ対応していたため、外からは「できている」ように見えていました。しかしながら実態は、現場の理解と行動が伴わない“形だけの管理”でした。

原因は、“現状維持を主張する抵抗勢力”。昭和の時代、工場のルールや作業は「先輩から教わる」「見て覚える」が当たり前でした。その文化が強く残っていると、職人やリーダーたちは「自分のスキルは“技術”であって“管理”ではない」という意識が根強く、時代が変わっても行動を変えようとはしません。

そこでターゲットにしたのは、次期リーダー候補となる若手作業者。食品不祥事が相次いだ2000年前後に入社した層であれば、食品安全や認証規格が“当たり前”の世代になりますので、受け入れてもらいやすいと判断しました。ただし、ベテランの職人や現役リーダーを差し置いて若手作業者を育てようとすると、彼らに疎外感を与え、プライドを傷つけかねないので、「リーダーはとても忙しい。それに管理はパソコンが使える若手の方が得意なので、リーダーの負担を減らすための施策として“補佐役”をつけたい」という名目で育成を進めました。

開始して1年弱。まだ数字としての成果は出せていませんが、最後に訪問した際、現場では少しずつ 「基本動作の意味」を理解し始め、“やっているつもり”から“できている状態”に向かう兆し が見えていました。順調に進めば、3〜5年後には、この工場にも食品安全規格の考え方が根づくのではないかと期待しています。


【教訓】
人は変化を好みません。しかし、変化しなければ時代に置いていかれます。

得意・不得意があるなか、しかも十分な指導や教育がないまま「今日からやれ」と言われても難しいです。そんな理不尽な指示に誰も従いたくありません。だからこそ、まずは新しい考え方に共感できる人、特に企業文化にどっぷりはまっていない若手を味方につけ、少しずつ仲間を増やしていくことが重要になります。

この方法は時間がかかりますが、気がついたら現場全体が新しい体制にシフトしていた・・・そのような“自然な変化”をつくることが、職人や年配リーダーのプライドを傷つけず、食品安全の定着につながっていくと考えます。

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