改善活動が進まない・・・3
- 2025年11月1日
- 読了時間: 4分

改善活動を進める際、トップ(管理者)から、このような言葉を聞いたことはないでしょうか?
「改善活動は辛いことも多いが、最終的には、みんなが楽で幸せになれる」と。
例えば、商品100個を4人で3時間かかって作っていたとします。改善活動によって、商品100個を4人で1.5時間で作れるようになったとします。このとき、職場では、どのようなことが起こるでしょうか?
答えは、「新たな業務が増やされる」か「人員を半分に削減される」です。
改善前は商品100個作るために、4人で3時間かかっていましたが、1.5時間で100個作れるようになったということは、3時間で200個作ることと同じ意味になります。従って、4人の作業者は、これまで100個作ればよかった商品を、200個作ることになるわけですから、新たな業務が増やされるということになります。
また、商品は200個も要らない。100個作れば良いという計画であれば、1.5時間で作業が終わる訳ですが、労働時間内であれば、帰ることもできません。削減した時間分、休憩して良いかというとそういう訳にもいかないので、結局、別工程に応援出しされる、あるいは別作業をさせられることになり、新たな業務が増やされるということになります。
そういった作業が無ければ、4人から2人に減らすことによって、3時間で100個作るよう調整されます。
・・・これ、みんなの作業は楽になっていますか?それどころか、コツコツと必死に改善活動した分、反って負担になっていませんか??
このような意見を述べると、必ず反論されます。「改善活動した従業員には報酬を与えている」と。
ちょっと考えてみてください。
例えば、改善活動をして毎月、給料が1万円上がったと仮定します(絶対にこのようなことはないですが・・・)。会社としては4人に年間48万円を追加支出していることになります。
一方、商品1個を100円で販売できるとします。これまでは、3時間で1万円(100円✕100個)稼げていましたが、改善により、倍の2万円(100円✕200個)稼ぐことができたと言い換えることができます。仮に同商品の製造が年間240日とすると、改善により、会社は年間120万円稼げるようになったことになります(120万円⇨240万円)・・・これ、納得できますか?
また極端な例で恐縮ですが、例えば、この商品100個は、時間外で製造するケースも多かったとします。この商品を作るために、月20時間、時間当たり2千円の残業手当で作業していたのであれば、1人あたり4万円(20時間✕2千円)の残業手当がつきます・・・改善して残業が無くなり、報酬1万円もらっても3万円マイナス・・・これでモチベーションは上がりますか?
「改善活動でみんなが楽で幸せになる」と信じ、辛い思いをして改善活動を行い、苦労の末、ようやく作業時間を半減させることができた。結果として、新たな業務が増やされた・・・人員が半分にされた・・・特別報酬はもらったが残業代が減り、収入が減った。一方、会社の利益は増え、改善活動の成果を評価された管理者は出世した・・・。
個人的な意見で恐縮ですが、改善活動をして得をするのは、会社や管理者だけだと思っています。
誤解の無いよう弁解しますが、改善活動しなくて良いとお伝えしているわけではありません。
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