Aー21.課題の抽出(具体例)
- 2025年9月10日
- 読了時間: 6分

『課題の抽出』の具体例について解説します
経営者、学生、主婦の3ケースをつくってみました。ここでは①SWOT分析から導かれた問題と②ビジョンから推論された問題から課題を抽出します。

(問題解決のフロー図)
「生ハム」を加工販売している経営者A
問題
① 明確な販売戦略が無いこと(経営、営業に強い従業員がいないこと)
② 熟成生ハムに代わる第2の柱(商品)が無いこと
③ 将来のあるべき姿がないこと
ビジョン
「ここでしか味わえない食肉加工品を世に広めること」
課題
① 明確な販売戦略を策定すること(経営、営業に強い従業員を増やすこと)
問題①の裏返し
② 熟成生ハムに代わる第2の柱(商品)を創造すること
問題②の裏返し
③ 将来のあるべき姿を創造すること
問題③の裏返し
④ 日本で販売していない商品を調べること
熟成生ハムはイタリアにはありましたが、日本国内になかったことから人気を博したと言えます。従って「ここにしかない」とは「国内にない」との意味であると定義した上で「熟成生ハム」のような国内に存在しない商品がほかにないか探す必要があります。また「ここにしかない」という強みは販売する際の競争優位になりますので、第2の柱となる商品をどのような食品で攻めるかその方向性を決める上でもまずは調査することが必要になります。
⑤ 世に広めるための販売促進策を考えること
熟成生ハムは店舗、ネット、百貨店のほか、レストランや食品加工メーカーへの販売も行っていました。「販売戦略が無いこと」は顕在的な問題としてとらえています。尤も「多くの人に感動を与えたい」のであれば、少しでも多くのチャネルを活用した方が良いかもしれませんが、一方でレストランのような法人への販売になると消費者に自社商品として認知されません。従って第2の柱となる商品の販路はしっかりと交通整理することが必要になります。また熟成生ハムは口コミで広まりましたが、そのお陰で同社の認知度は上がりました。そうするとすでに認知してもらえている消費者に対しては、口コミで広がることを待つのではなく、こちらから積極的にアプローチすることが効率的になります。従って第2の柱となる商品を「誰に(どこに)」「どうやって」販売していくか考えることが必要になります。
課題のロジカルツリー

「卒業後の進路」を考えている大学生B
問題
① 将来的なビジョン(自分の軸)が無いこと
② ストレスを抱え込む(抱え込みやすい)こと
③ 職を失うこと
ビジョン
「自分の軸を確立すること」
課題
① 将来的なビジョン(自分の軸)を見つけること
問題①の裏返し
② ストレスを抱え込まないようにすること
問題②の裏返し
③ 職を失わないようにすること
問題③の裏返し
④ 自信を持つ習慣を身につけること
周囲に流されやすい理由は「自信がないこと」「目立ちたくないこと」「嫌われたくないこと」「面倒くさいこと」「周囲を尊重したい」など数多く存在します。この理由のなかには他人軸によって評価されるもの(自分ではどうしようもないもの)もあります。「目立つ」「嫌われる」「周囲の尊重」がそれに該当します。例えば「目立つ」に関しては白色と黒色の石が合計10個あったと仮定し、9個の白い石のなかに1個の黒い石があれば黒い石が目立ちますが、5個の白い石のなかに5個の黒い石があっても目立ちません。このように相対評価になってしまうものは自分がどう頑張っても周囲の環境で状況は変わってきます。従って自分の頑張りで対応可能な「自信がないこと」「面倒くさいこと」をまずは克服することを優先させることが良いと考え、ここでは「自信がないこと」を選択しました。
⑤ 人生を振り返って一番楽しかった(うれしかった)ことを見つけること
性格上、ボランティアは大学生Bに適していました。ずっと活動を続けてきましたので楽しかったであろうとは推測します。しかしながら人生を振り返ってみるともっと楽しかったこと、例えば大学に合格したことや父親とキャンプに行ったことなどがあるかもしれません。仮に大学に合格したことがうれしかったのであれば、卒業後も資格試験に励めば同じような体験ができます。また父親とキャンプに行ったことがうれしかったのであれば、自分が父親になり子供と一緒にキャンプに行けば当時のことが思い出され再体験できるかもしれません。なおここでは楽しかったこと(うれしかったこと)を人生の最大要素として検討対象にしましたが、価値観は人によって異なりますので、その他の感情を検討対象にすることも可能です。いずれにせよ「人生を振り返って〇〇だったことは?」は進路を選択する上で有効になりますので、ここでは課題に挙げました。
課題のロジカルツリー

「貯金」を考えている主婦C
問題
① 支出を計画的に管理していないこと
② サロン(店舗)での開業にこだわっていること
③ ライバルが増えること
ビジョン
「サロンを早く開業すること」
課題
① 支出を計画的に管理すること
問題①の裏返し
② サロン(店舗)での開業にこだわらないこと
問題②の裏返し
③ ライバルを増やさないこと(競争優位を確立すること)
問題③の裏返し
④ 低資金で開業できるビジネスプランを策定すること
現在は「店舗運営」での開業をイメージしています。理想的な店舗の外装や落ち着いた内装、店内ではボサノバが流れている・・・など考えるとワクワクします。何かを新しく始めるときは、このワクワク感が無ければモチベーションは上がりません。従って店舗運営にこだわることは良いのですが、状況を考えると店舗にこだわらず開業を急ぎ、経営が安定した後に店舗運営を考える方が成功の確率が高いと判断しました。従ってまずは店舗以外に低資金で開業できるプランを検討することが必要になります。
⑤ 節約すること
現在、夫の年収以外の収入が無い実情があります。開業後は少なからず固定費が発生しますので、少しでも資金を貯めることに異論はありません。ただし節約は最終的な目的にはならないケースが多く、例えば「欲しいものがあるから」という理由の裏には楽しみたいという想いがありますが、楽しみは「欲しいもの」を手に入れること以外に無いか考えると必ずしもそうとは言いきれません。また仮に楽しみは欲しいものを手に入れるほかないという状況であっても、手に入れるための手段は節約以外にも本業で増やす、副業する、借入するなどもあります。このサイトでは日常生活で役立つビジネススキルを掲げておりますので、ここでは一般的に取り組みやすい「節約すること」を課題に挙げます。
課題のロジカルツリー

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