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Fー6.IE

  • 2025年3月27日
  • 読了時間: 6分

更新日:2025年11月9日


IE』について解説します


IEとは、工程や作業、動作を分析し、最適化を進めることで作業効率を図る手法になります。IEには、工程分析や稼働分析、動作分析など、様々な手法がありますが、これらは生産スタイルによって最適な分析ツールが異なりますし、全てを試そうと思うと、時間ばかりかかってしまいます。従って、ここではどの業種業態でも活用できる『工程分析』と『稼働分析』について解説します。



1.工程分析                                        


原材料が製品になるまでの過程(=製品工程分析)や従業員の作業・動作(=作業者工程分析)を図記号で表し、俯瞰して最適な工程や作業・動作を見つける手法になります。


工程分析では、”加工” ”運搬” ”停滞” ”検査”の4つの図記号を用いて工程図を作成します。

(工程分析で使用する図記号)


”加工”以外は付加価値を生まない工程、作業・動作になりますので、それらをERCSに準じて改善していくことになります。


工程図については、『Cー8.工程の洗い出し』にて、モノとヒトの流れについて解説しました。

また、『Eー3.管理運営ルール(体制)を策定すること』『Eー4.リスク分析を再実施すること』では、工程をさらに細かく作業や動作に落としむことについて解説しました。

ここでは、『Eー3.管理運営ルール(体制)を策定すること』の”4.どこまで現状分析(標準化)するか?”で記載した工程図ベースに工程分析を行っていきます。



【ステップ1】

工程図を図記号に変更します。



【ステップ2】

図記号で表した工程図に”運搬”を追記します。

ステップ1で作成した工程図はモノの流れを表してはいますが、実際には前工程から”運搬”されて後工程にモノが流れているはずです。


従って、その要素を追記していきます。




【ステップ3】

必要に応じ、工程をさらに細分化します。

工程分析は、”俯瞰して最適な工程や作業・動作を見つける手法”と記載しましたが、”最適”とは、ムラ・ムダ・ムリが無い工程や作業・動作とも言い換えることができます。

ステップ2で作成した工程図でムラ・ムダ・ムリが抽出できる状態になっているか?それをチェックします。

この工程図から言えることは、「付加価値を生まない”入荷”と”保管”、”出荷”、および”各工程への移動”については改善が必要である」ということのみです。

しかしながら、付加価値作業である”加工” ”加熱” ”包装”においても、モノの移動や検査、場合によっては滞留もあるはずですが、この図だけではそれらについては見つけられません。

従って、さらに細分化することが必要と言えます。


ここでは、”保管”を一例に細分化してみます。

保管に関する作業としては、”保管スペースの確保” ”搬入” ”荷役”があるとします。


また、”保管スペースの確保”には、”在庫チェック” ”在庫の積直し”があり、”搬入”には、”ドア開閉” ”台車運搬”があり、”荷役”には、”入荷品積降” ”空台車の移動”という流れになっているとすると、”保管”を細分化した工程図は以下になります。




結果として、モノの流れは、保管時においても運搬があると言えます(ただし、保管庫内の移動を運搬とみなすべきかは賛否あるところと考えます)。


しかしながら、これを人の流れで考えると、最初の工程図ではわからなかった情報が隠れていることに気が付きます。

例えば、入荷された原材料を保管庫の前に一時置きし、そこから一連の保管作業が始まると仮定すると、作業者は、一度保管庫内に入り、”保管スペース確保”のために、保管庫内を移動することになります(1回目の移動)。

そして、移動した先で”在庫チェック”や ”在庫の積直し”を行います。

保管スペースを確保した後は、保管庫の前まで入荷品を取りに行きます(2回目の移動)。

そして、先ほど確保した保管スペースまで”台車運搬”します(3回目の移動)。

保管スペースでは入荷品の積降を行い、最後に”空台車の移動”を行い、保管庫外に出ます(4回目の移動)。

つまり、移動回数に関し、モノの流れでは1回のみですが、人の流れでは4回あることになります。

すると、この移動回数が減らせないか?ということも課題として考えられるようになります。


そのほか、”在庫の積み直し”や”入荷品の積降”は、手作業で行っているのであれば、それらの作業を無くすために、台車ごと保管することはできないか?ということも課題として考えられるようになります。

以上を”作業者工程分析”として纏めると以下になります。




ちなみに正解はありません。

工程を最適に分類することは非常に難しい作業であり、最初の工程図のように大きな括りで作成してしまうと、ムラ・ムダ・ムリが抽出できる状態にならず、だからと言って、細分化しすぎてしまうと、工程分析の領域を超え、動作分析の領域に入ってしまうこともあります。

その点に注意しながら、工程分析を進めていくことをお奨めします。


2.稼働分析                                        


作業者や機械設備の稼働状況を時間割合で示し、価値作業以外の時間割合を下げるために最適な工程や作業・動作を見つける手法になります。


仕事は、実際にモノをつくるだけに時間が費やされるわけではありません。

作業前には、製造機器の組み立てや設定、暖機運転、動作チェックなどを行い、問題なく動作することを確認してから初めてつくるという作業に入ります。

また、実際に作業開始後も、材料や資材類の補充や製品切り替え時の部品交換やメンテナンス、場合によっては洗浄もあります。

作業終了後には、当然ながら製造機器の分解や洗浄、周囲の清掃、翌日作業の準備などもあります。

そのほか、一時的な休憩や打ち合わせ、会議、デスクワークもあります。

厳密に言うと、正しくはないですが、便宜上、実際にモノをつくっている時間は『主作業(=価値作業)』その他の時間は『付帯・付随作業』、欠かせないとまでは言えないものの、ヒトの気持ちに余裕を持たせるうえで必要な時間は『余力作業』の3つに分類し、稼働分析について解説します。



【ステップ1】

出社以降の1日の流れを把握します。

構内の移動や着替え、工場入場、朝礼、体操、準備 など様々な動作を行っているはずですので、まずは、ざっくりで良いので、この割合を把握しておきます。


工場に入場した後の準備段取り以降、つまり、『主作業』と『付帯・付随作業』に関しては、作業状況をビデオに録画し、段取り時間や実際の加工時間、清掃時間等の解析を行いますが、それ以外の『余力作業』については、感覚的な時間で問題ありません。




【ステップ2】

1日の流れを『主作業』『付帯・付随作業』『余力作業』に分類します。

ステップ1で算出した時間を3つの作業時間に分類し、各作業の割合を算出します。



この結果より、『余力作業』が『付帯・付随作業』よりも約20分弱、多いことがわかります。

また、『付帯・付随作業』では、後片付けが45分と一番多く、次いで切り替えで20分使っていました。

今回の例では、就業時間内で作業が終了していますので、問題ないのですが、仮に残業が発生するようであれば、『余力作業』では、時間が多い書類整理を電子記録に変更することで作業効率が図れないか?、朝礼や昼礼はいずれかに纏められないか?、また『付帯・付随作業』では、後片付けの時間削減が図れないか?、あるいは切り替え作業が無くせないか?短くできないか?などが課題として把握できるようになります。


なお、稼働分析を行う際、スタートとしては、ビデオで撮影し、それを解析することで問題ありませんが、例えば『後片付け時間の削減』を行おうと考えると、実際の現場で観察し、各手順の詳細を確認することが、再度必要になります。


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