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Aー3.PEST分析

  • 2025年9月28日
  • 読了時間: 6分

『PEST分析』について解説します


PEST分析は自社(自分)を取り巻く外部環境を政治/経済/社会/技術の4つの視点で調べて情報を整理するときに活用します。PEST分析によって勝負できる「領域」が見つけられるようになります。ここではその方法について解説します。

(問題解決のフロー図)


1.集める情報                                       


政治
・サプライチェーン、競合、代替品の法改正
  (規制緩和、規制強化 など)

・消費者心理、行動が変わる法改正
  (労働、賃金、税金 など)


経済
・国の動向 (流行、業界ニュース、困りごと)

・地域の動向(開店、閉店、困りごと)
  
  
社会
・国の動向 (家計調査、話題のニュース)

・地域の動向(家計調査、地域のニュース)


技術
・新技術  (ロボット、AI、通信)

・新商品  (素材、味、容器包装)

・新ジャンル(品種改良、製造・販売方法)


上記に記載した「集める情報」はあくまでも目安になります。

分析を進めるなかで、上記に記載していないものであっても重要と考えられる情報が出てくることがありますので、適宜、自分なりの欲しい情報源をアップデートしておくことが大切になります。

また情報によっては、どちらに分類すべきか迷うケースが出てくることもあります。

例えば「失業者数が増加傾向にある」という情報は、「経済」にも「社会」にも該当します。

結論から申し上げますと、どちらに分類しても問題ありません。

大切なことは正確に分類することではなく、情報がきちんと導き出せているという点にあります。

従って、どこに分類すべきか迷ったときは、時間をかけず、インスピレーションで分類することをおすすめします。


2.進め方                                         


まずは「テーマ」を決め、その上でテーマに関する「経路」を把握します。

(事例)
自社がカフェを経営しており、テーマを「コーヒー」と想定した場合

(「コーヒー」をテーマにしたときの経路)

(解説)
「コーヒー」というテーマの経路は、”コーヒー豆の流れを把握すること”にほかなりません。

まずは、その流れを考えます。

今回は、『 栽培 ⇨ 買い付け ⇨ 輸入 ⇨ 保管 ⇨ 配送 ⇨ 納品 ⇨ 加工 ⇨ 提供 』という8段階の流れに整理しました。


次に、経路上の各段階を深く掘り下げていきます。

例えば、上記8段階のうち”提供”について考えてみます。

消費者がコーヒーを飲みたいと思った時、近くにカフェがあれば、カフェを利用するかもしれませんが、無ければ、自動販売機やコンビニで缶コーヒーを買って欲求を満たすこともあります。

節約している人であれば、インスタントコーヒーをスーパーで買って自宅でコーヒーを淹れることも考えられます。

これは、「消費者に提供する」という段階においては、消費者動向が深く関与するため、同業他社の動向を抑えておくことが必要になることを意味しています。


つまり、自社(自分)は、段階ごとに様々な社会環境に取り囲まれておりますので、それら外部環境がどのような状況であるか把握することが必要になってきます。

そこで次に必要になってくることは、それら外部環境における「情報入手」です。


社会には様々な情報が飛び交っています。

あれもこれもと情報を入手していてはキリがありませんので、外部環境分析をおこなう際に効果的なフレームワーク『PEST分析』に基づいた情報を入手していきます。

上記で把握した経路の段階ごとに該当する情報(キーワード)を纏めると下記になります。

(各段階に関する情報)



上記はキーワードを整理した事実になりますが、これだけでは頭のなかは整理しきれません。

そこで最終的には、この事実を文章化することによって、情報を理解しやすくしていきます。

例えば、消費者動向について文章を作成すると次のような内容になります。

企業の倒産件数が増え、好景気とは言い難い状況が続いている。政治では増税が予定され、消費者の節約志向が進んでいる。また、SNSの発展にともない、外出しなくとも買い物や余暇を過ごすことができる巣ごもり需要も進んでいる。

文書化する際は、「事実」から「意見」や「推論」を導かないことが大切になります。

そのためのテクニックとして『演繹法』や『帰納法』があります(これらについては別の記事で解説します)。


なお、今回は情報量が少なく、文書化しても納得できる内容にまとめ切れていませんので、参考までに「意見」と「推論」を交えて文章を作成してみました。

企業の倒産件数が増え、社会は必ずしも好景気とは言い難い状況が続いている。そんななか、新たな増税が予定されたことを受け、消費者は可処分所得の減少に耐えるべく、どこへも行かず巣ごもり消費で節約志向に走るようになった。これはSNSの発展により、自宅にいながらスマホやネットでの買い物が可能になり、また外出しなくとも余暇を過ごせるようになったことの恩恵である。

「増税を受け、消費者の節約志向が強まっていること」「節約の方法としてSNSを活用していること」が理解できると思います。


3.外部環境分析力を高める方法                               


「さぁ、情報を集めよう」と思っても、簡単に集めることはできません。

また完全な情報を入手することも不可能です。

従って、日常生活のなかで普段から意識して情報を集めていくことをおすすめします。

下記にPEST分析に慣れ親しむための方法を記載します。


新聞を読み、気になるネタをメモ帳にピックアップしておく                   

 
新聞は「政治面」「経済面」「地域面」「社会面」と言ったPEST分析の要素別に構成され、さらに最新情報が日々更新されます。

内容も、「記事(=事実)」と「コラムや社説(=意見)」に分けて掲載されていますので、仮説を立てる際のヒントにもなります。


業界団体の月報・記事を読む                                 


業界団体には所属企業の情報が集まります。

この情報をまとめて公表されたものが月報や記事になりますので、そこにあるのは業界の事実です。

これらを読むことによって、業界の傾向を掴むことができます。

なお業界の知り合いに聞くという方法も情報収集する上では重要になりますが、それらは個人の意見である可能性も考えられますので注意が必要になります。


業界上位の決算資料を読む                                  


上場企業は定期的に業績報告をしています。

企業が公表する資料になりますので、そこにあるのは事実です。

これらを読むことによって、業界上位の傾向を掴むことができます。

また『 業界団体の月報・記事を読む』と同じ内容になりますが、その企業の関係者から得た情報は個人の意見である可能性も考えられますので注意が必要になります。


統計局のデータを活用する                                  

 
統計局には生データが揃っています。

国が公表する資料になりますので、そこにあるのは事実です。

しかも自分が知りたい情報を自由に加工することもできます。

加工に時間はかかりますが、あらゆる生データにアクセスできるメリットは非常におおきいです。


新商品、バズリワードを意識する                               


インターネット上には、様々な情報が載っています。

偽情報や広告的な誇大情報、コメントと言った意見も数多くありますが、事実も紛れています。

上記にて「該当する業界や企業関係者から得た情報は個人の意見の可能性がある」と記載しましたが、意見であっても、アンケートのように蓋然性が高まれば強い武器になります。

実際にアンケートから新商品が生まれたり、ひとりの呟きが拡散してバズリワードとなることも多々ありますので、事実と意見をうまく使い分けることが必要になってきます。


次回は、具体的な事例について解説します。

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