Aー5.VRIO分析
- 2025年9月26日
- 読了時間: 8分

『VRIO分析』について解説します
VRIO分析は自社(自分)を構成する内部環境を価値/希少性/模倣困難性/組織の4つの視点で調べて情報を整理するときに活用します。VRIO分析によって勝負できる「強み」が見つけられるようになります。ここではその方法について解説します。

(問題解決のフロー図)
1.集める情報
(1)自社(自分)の成り立ち
1)歴史
企業)社史、創業、経験、受賞表彰、
失敗例 など
個人)自分史、年齢、学歴、職歴、経験、
受賞表彰、失敗例 など
2)雰囲気
企業)理念、社風、CI、事務所、工場 など
個人)信念、性格、外見、ファッション など
3)資産(有形)
企業)資本金、固定資産、備品、消耗品、
借入金 など
個人)預貯金、資産、借金 など
4)資産(無形)
企業)取引先、仕入先、社員、ノウハウ、
特許、情報 など
個人)知人、家族、スキル、資格、情報 など
5)その他
企業)弱点、苦手、不得意 など
個人)弱点、苦手、不得意、趣味、癖 など
(2)価値
『(1)自社(自分)の成り立ち』で見つめ直した姿のなかから、PRできるものすべて
(3)希少性
『(2)価値』で抽出したなかから、特に自信があるもの
(4)模倣困難性
『(2)価値』と『(3)希少性』を掛け合わせた独自性
(5)組織
ここでは割愛
上記は目安になります。
当然ながら、分析を進めるなかで上記に記載していない情報が必要になってくるケースもでてきますが、このサイトでは自社(自分)を見つめ直し、そこから価値は何か?希少性は何か?を抽出し、最終的に誰にも負けない絶対的な強みを導く流れにしています。
従って、一般的なVRIO分析とはニュアンスが異なるかもしれませんがそれで問題ありません。
大切なことは正しい方法ではなく、その情報(絶対的な強み)がきちんと導き出せているという点にあります。
そのためにこのような方法を採用しているのだと理解してください。
2.進め方
まずは『自社(自分)を見つめ直すこと』からスタートします。
この段階では失敗例や悪かったことなどを含む過去の歴史や経験のほか、自社(自分)の雰囲気や性格、所有財産や無形資産など今の自社(自分)を形成してきた思いつくものすべてを抽出します。
次に『自社(自分)を見つめ直すこと』で抽出したもののなかから、自分の『価値』として考えられるものを抽出します。
ここで言う『価値』は自社(自己)紹介する場があったときにPRできる内容と考えてください。
その後、『価値』で抽出した内容を最大3つに絞ったときにどのような内容が残るかを考えます。
その内容をこのサイトでは『希少性』と定義します。
そして最後に『希少性』といずれかの『価値』を掛け合わせたものでPRできる内容を『模倣困難性』として分析を行います。
『価値』や『希少性』は、それだけでも自社(自分)の強みとは言えますが、それら単独では他社(他人)も同じようにPRできるかもしれない「相対的な強み」になります。
一方、『模倣困難性』は独自の『価値』と『希少性』を掛け合わせていますので、複雑な何通りもの独自パターンの組み合わせが存在することになります。
従って、他社(他人)を超えたPRができる「絶対的な強み」になります。
「絶対的な強み」と言う以上は、他社(他人)を凌駕することがイメージされますが、誰もがそのような強みを持っているわけではありません。
他社(他人)より少しでも自信があるの、それを「絶対的な強み」と考えて分析を続けていきます。
例えば、下記のような企業があったとします。
(1)自社の成り立ち
【社史】
創業100年のカフェ。祖父が創業し、以来、創業地にてカフェ1本で事業を展開している。3世代に渡って通うお客さんも多く、なかには有名な政治家や社長も昔を思い出すために現在も足繁く通ってくれている。コーヒー豆にこだわりを持っており、オリジナルブレンドは絶品と評判。テレビや雑誌で取り上げてもらう機会も多く、新規のお客さんも獲得できている。その新規のお客さんがリピーターとなってさらに店舗を盛り立ててくれている。
【雰囲気】
家族経営(法人)。新技術や新商品を積極的に取り入れ、お客さんの利便性を高めながらも内装は昔からほとんど変えていない。アットホームな接客を心がけており、リピーターのお客さんに対しては、その時々のお客さんの心情を読み、その日の気分を察した上で臨機応変に接客を変えている。
【資産】
土地と建物を所有。借入金の返済は残っているが、事業を続ける資金に問題はない。祖父の代から続くオリジナルブレンドコーヒーのレシピあり。顧客管理簿はないが、父が経営を引き継いだ頃から、接客を通じ知り得たお客さんの素性や趣味、好きなコーヒーは忘れないようメモに残している。昨年はコーヒー協会主宰のバリスタ大会にはじめて出場し、10位に入賞した。
この会社の『価値』は下記のように考えられます(上記で線を引いた箇所)。
(2)価値
創業100年 3世代に渡るリピート顧客が獲得できている 顧客に有名な政治家や社長がいる オリジナルブレンドの評判が良い マスコミに取り上げられることが多い 定期的に新規顧客(リピーター)が獲得できている 新技術や新商品を積極的に取り入れている 店舗事態は昔ながらの良さを残している ひとりひとりの顧客を大切にしている 資金は問題ない 秘伝のオリジナルレシピがある 顧客の嗜好を記したメモがある コーヒー協会主宰の大会で10位に入賞した
次にこのなかから『希少性』を抽出していきます。
例えば、マスコミに取り上げてもらうケースや資金に問題がないケースは世の中に多くあります。
一方、創業100年や顧客に有名な政治家や社長がいるというケースは滅多にあるものではありません。
従って、この会社の『希少性』は下記のように考えられます(上記で線を引いた箇所)。
(3)希少性
創業100年
有名な政治家や社長が多い
コーヒー協会主宰の大会で10位に入賞した
そして最後に『模倣困難性』について考えますが、ここからは仮説的要素が強くなります。
例えば家族経営で100年間も続けられる裏にはお客さんが口コミで評判を伝え、大人になっても通いたいと思える良さがあると推察できます。
それはコーヒーのレシピ(味)かもしれませんし、辛いことがあったときに原点に戻ることができる安らぎの場所(空間)かもしれません。
そのように推測すると、この会社の『模倣困難性』は、下記のように考えられます。
(4)模倣困難性
100年間受け継がれたコーヒーのレシピ(味)
(創業100年 × 秘伝のオリジナルレシピ)
有名になっても帰りたいと思える変わらぬ店舗(空間)
(顧客に有名な政治家や社長がいる × 昔ながらの良さを残した店舗)
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